旅と時々、アファメーション

旅と時々、アファメーション

チキンだけど、冒険好き。

Ho Chi Minh City

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夕方にホーチミンの滞在でお世話になるホストのAnhと待ち合わせた。

 

チャットを介して何度かやり取りを交わしており、すでに彼女の人となりを知っているつもりではあったけれど...やはりはじめての出会いはいつもいい意味でドキドキする。

 

彼女のプロフィール写真を思い出した。

肩まであるやや長めの髪に女性らしい柔和な表情の彼女。

 

「着いたよ!」の連絡とともに、二次元の印象の彼女の姿を探した...。

 

ひとりの女性と目があって、

「〇〇〇?」とわたしの名前を呼ばれた。

 

「Anh?」わたしもすかさず確認する。

 

現れた彼女は、女性らしさとは対局にあるようなボーイッシュな姿に控えめな笑みをたたえていた。

(かっこいい!)

HONDAのオートバイを飛ばして迎えにきてくれた彼女に対するわたしの第一印象だった。

 

「乗って!」

ヘルメットを渡され、有無をいう間もなく後部座席へと促された。

 

誰かのバイクの後ろに乗るのなんていつぶりだろう。

バイク大国、東南アジア。

思った以上に、早い展開で乗ることになった。 

 

HONDAのオートバイに跨ってAnhの背中越しに見たホーチミン市内。

黄昏時、街中に明かりが灯り始め、空が薄紫色に染まってゆく...

本当にほんとうにきれいな染め物のような空だった。

きっと、ベトナムのハイライトになるんだろうな、という言葉通り、忘れ難く何よりも印象深い空となった。

残念ながら、写真はないけれど、当時目をキラキラと輝かせて何度も心の中でシャッターを切った。

 

あぁ、わたしここに来たかったんだ。心からそう悟った。

思い返せば、コロナに負けず遠いところまで来たものだ。

こうして現地の空気を思いっきり吸って開放感に満ち溢れている。

 

誰にどのように感謝をしたらよいのかそれすらも曖昧だけれど、

涙が出てくるほど今ここに生きていることがうれしかった。

 

旅をすると自分の感度が上がる。

だから、やめられない。 

 

生きててよかった。


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COM TAM 45,000ドン(日本円換算213円)

 

「お腹空いてる?」

 

と連れられたのは、正真正銘ローカルの屋台が並ぶ通り。

 

豚肉のバーベキューとでも表そうか。

アッツアツの白ごはんの上に、甘辛いタレに漬けこまれた豚肉が一枚ドン、っとのせられてやってくる。

その名も『COM TAM』付け合せには、日本のお正月に登場するあのなますのような人参と大根の酢の物と具だくさんの卵焼きがおかずとして添えられてきた。

そのままでも十分美味しいのだが、スイートチリソースに酢を加えたような酸味と甘みの絶妙なバランスの調味料をかけていただいたら、それはもう我を忘れて食べ進めてしまうほど美味しかった。

明日には、このローカルの名前を忘れてるだろうね、なんてからかわれたけど、記憶に残るご飯の名前は再会を果たすその日まできっと忘れない。

初対面であいさつを交わした人の名前は忘れても衝撃と感動を覚えた料理の名前は意外と覚えている。人間なんてそんなもんだ、と思う。

 

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夜も更け、とっくにあたりは暗いはずなのに、どんどんと活気を増してくるホーチミン市内。

ネオンがちらつき、無数のバイクが悠々と駆け抜けてゆく。やっぱり都会だなぁ~。東南アジアいち高いランドマークタワーが高くそびえ、ますます蒸し暑く、ゆるぎない暑さを印象深くたたえる乾季のホーチミン

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2018年に完成したランドマーク81、高さ461.3m、最高層81階

 

湿気と暑さには慣れているつもりでも、今朝極寒の京都の冬から移動してきたばかりのわたしにとってプラス30℃の蒸し暑さはさすがに堪え、部屋に帰った途端、エアコンに手を伸ばし涼ませてもらった。

 

気怠さもまたよい思い出。

 

続く…