同棲
自由奔放な人と暮らして、もう何年になるだろうか。
気づけば自然とそこにいた、その人の口癖は、
”この世に気分に勝てるものなど何ひとつない”
束縛されることや何事も決められたお決まりのパターンのような枠にハマることをとても嫌い、
意味もなく、くり返し行なわれることに対しては、やめるか変えるかしないと気が済まない性分とのことです。
子どもの頃はよく興味関心のあることにひとたび疑問を抱くと
「なんで?」をくり返し唱えるような子だったと聞かされました。
あっちへこっちへ東奔西走するように、
まぁ、思考が忙しい人なのです。
「いやぁ、ちょっと待ってよ、」と
石橋を叩くようにチキンのわたしが後ろから諭したり、
手綱を引く素振りを見せても
興味のある対象への好奇心には勝てない、と
グングン前のめりで周りの心配をよそに、トライしたりする姿は時にガッツがあるように映る瞬間もあるのかもしれません。
しかし、
こちらがしっかりとしたブレない軸を持っていないと、どこへ行くか分からないあなたの姿は、時に周囲を驚かせてしまいます。
やめとけ、と言われると余計に火がつく様は、
まったく、一緒に暮らしているこちらとしてはそのギャップに時々疲れてしまう訳です。笑
旅をするようになってからそれが顕著に現れているエピソードは枚挙にいとまがありません。
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以上、小心者かつ超真面目な女性サイドからの自分語りでした。
同棲、というタイトルから想像する内容とは違ったかもしれません。
ちょっと違う角度から、自分の中にいる、全く性格の異なる”二人のわたし”について描いてみました。
ここ数年の間に、「バランスのとれた方ですね」と言ってもらえることが増えました。
「えっ?そうですか...?」と思いつつも、内心大変うれしく感じています。
...が、その実はバランスがあるのではなく、男性性の自分には到底ないに等しい平衡感覚を必死で保とうとしている、もう一人の女性性の自分が支えているからなのかもしれません。(と最近気づきました)
自分の中にある女性性と男性性。
とてつもなく極端であり、掴みどころなどありませんが、これからも考え方は柔軟にどちらの良さも引き出せるお付き合いをしてゆこうと思います。
おしまい。