旅と時々、アファメーション

旅と時々、アファメーション

チキンだけど、冒険好き。

ハレの日には、とっておきのパンをご褒美に。

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自宅から自転車で1分。

 

大好きなパン屋「eight」はある。

 

この店の虜になってもう何年になるだろう     

 

この世に多く存在するパン屋の中で、何年もわたしの心を掴んで離さない存在。

 

それが、eightだ。

 

京都はパンの激戦区というのをご存知だろうか。

 

パンの消費量が日本一。

 

有名店が市内外に多く存在することはもちろん、ひとり一人の舌も肥えているから、当然期待値も高い。

 

「京都パン」で雑誌の特集が組まれることも結構ある。

 

顧客単価が数千円は結構ザラ、というのもどこかで聞いたことがある。

 

それくらい、府民のパン愛が熱いのだ。

 

わたしもその一人で子どもの頃からパンが大好き。

 

今では、お米も同じくらい好きになったけど、小さい頃は迷うことなくパン党だった。

 

新しいパン屋さんが出来ると覗いてみたくなるし、誰かがおすすめしてくれたりすると次の週末には行ってみたりする。

 

だが、多くのパン屋さんに通い詰めても、結局eightを越えることはないな、と最終的に思えたりする。

 

特別な理由なんかなくても誰かに渡したくなる。

 

何を渡していいか迷ったら、まずはおもたせに使ってみる。

 

たしかに、美味しいパン屋さんはたくさんある。

 

それでも、あなたは、別格だから。

 

わたしにとって、順列関係なく、別格的な位置付けにあるのが”eight”だ。

 

気に入っている点は、いくつかあるのだが

 

・ありそうでないメニューが多い

・とにかく具沢山

(以前は、もっと多かったかも?お願いだから減らさないで)

・原材料の質が結構高い

 

が挙げられる。

 

つまり、一言であらわすと価格以上の価値があるのだ。

 

「明日になるのが、待ちきれない。」

 

真夜中にお腹が空いて何か食べたくなったら、グッとガマンして、翌朝一番のオープンとともに買いに行ってしまう。

 

ゴクン...。

 

今もまさにそんな感じだ。

 

自分との闘いに勝たねばならない。

 

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パン屋でありながら、お店の雰囲気はアトリエとでも表したくなるくらいシンプルでお洒落だ。

 

晴れの日に店内を覗くと差し込む自然光が、パンたちにスポットライトを当てているようにさえ感じる。

 

寡黙な店主がパンを焼き、奥さんと二人で切り盛りしている、決して大きくはないお店。

 

「まずは食べてみて」

 

多くを語らないからこそ、そんな言葉を背中で語っているようにも感じる。

 

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わたしのおすすめはいくつもあるのだが、その中でも厳選したものを紹介する。

 

・あんパーニュ(210円)

 

 餡子のあん + カンパーニュ で、あんパーニュ。

 

 もう、ネーミングセンスが最強。

 

 ころんと手のひらサイズのライ麦のカンパーニュ(これだけでもイケる)を腹割りした中に、製餡所から取り寄せた"粒あん"とよつ葉バターが挟まっている。餡子は断然粒あん派のわたしが自信を持っておすすめする逸品だ。普通のあんパンももちろんあるが、わたしは断然こちらが好き◎

 

・黒豆クリームチーズのパン(230円)

 

 山食パンと同じ生地の真ん中に、大粒の黒豆の甘露煮とミルク感たっぷりのクリームチーズが太っ腹に入っている。甘さは、黒豆の甘さだけで、余計なしつこさがない。焼き立てからちょっと冷めたくらいで食べた時のクリームチーズクリーミーさが黒豆とパンとマッチしたあの感じは、宇宙までイケそう、、。

 

・ロデヴ(250円) 

 

 これは、ちょっと伝えるのが難しいパン。 

 加水量の多い生地を焼いているので、しっかりコシのあるお餅のようなパン。ハード系のパンに分類されるのかもしれないが、硬すぎず程よく柔らかくて噛みごたえのある感じ。フワふわっのリッチなパンもいいけど、個人的にはハード系のシンプルでリーンなパンが好みだ。

 このパン生地を使ったアレンジパンも結構好き。

 

・牛すじカレーパン(220円)

 

 よくある揚げパンではなく、焼きカレーパン。

 中身のカレーも手づくりで抜群に美味しいb

 食べ物からそれを好きな人の顔を連想するのが癖になっているわたしは、「カレーパン」と聞くと高頻度で母と弟の顔が浮かぶ。訪れた時間帯が焼き立てに当たった時なんかは、買って帰ったりしている。やさしいなぁ。笑

 

・ショコラオランジュ(220円)

 

 フランスのベローナ社のカカオ70%のチョコレートとオレンジピールを幾重にも重なったクロワッサンの層が抱いてる。

切った見た目は芸術的だし、ザックリ感とパリパリ感は右に出るものはいない。隠れて食べても、その食感の良さで食べていることがバレてしまうレベルでザクザク、パリパリ。

晴れてる日に朝一で買いに行った時には、発酵具合と焼き加減が絶妙で、世界中どこを探してもこれ以上美味しいチョコクロはないな、と断言できる。

 

フランスでクロワッサンを食べた時、たしかに感動した。

 

でも、それに負けず劣らずどころか、頭ひとつふたつ、飛び抜けているかもしれないな、と思わせてくれる圧倒的な旨さがある。

 

・フリュイ(400円)

 

 洋酒に浸かったレーズン、アプリコット、プルーン、クランベリーにはじまるドライフルーツとピスタチオやクルミなどのナッツがライ麦のパン生地よりも遥かに多い量で包まれている。

”贅沢の極み”みたいなパンで、これを求めてeightに通いつめる人も多いと聞く。わたしの友人のパン好きさんもフリュイが大好きで、毎回パンの話になると通える近さにあるのを嫉妬されてしまう。

 

・山食パン(250円)

 

 山食パンも抜群に美味しい。保湿性を保つためにか、生地にはちみつが加えられているそう。シンプルで無駄がない。ド直球で美味しいからこそ、あれこれ手を加えずにシンプルにバタートーストで食べたい。

 わたしは、バルミューダのトースターで焼いているのだが、ザックリ感とお餅のような弾力とモチモチ感は最高に気分を幸せにする。自宅がこの瞬間からカフェである。

 

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数年前、パン教室に通い、自宅で天然酵母を起こしてパンを焼くほどハマっていたのに、今ではすっかり餅は餅屋タイプの人間に様変わりしてしまった。

 

自分でパンを焼いていた頃もずっとeightには通っていたから、毎日毎日パンばかり食べていたんだろうね、私。笑

 

まだまだ紹介したいパンは尽きないが、ぜひお店で確かめてみてほしい。

 

何なら、パシってもらっても結構です、と言いたくなるくらいおすすめする。

 

「パンは、小麦だから身体に悪いから食べない方がいいよ」

 

メディアが吹聴するせいで、ここ数年でそんな言葉を聞く機会も増えた。

 

たしかに、食べ過ぎはよくないかもしれない。

 

グルテンフリーの方がいいのかもしれない。

 

でも、時には心の栄養も必要だよ。

 

お金を払ってわざわざここで買いたい。

 

何かを買ったり、食べに行ったりする時、なぜここじゃなきゃ行けないのか、という理由を洗い出す。

 

待ったなしで3つ以上、答えられるなら、迷わず行く。

 

それをGoサインにしている。

 

考えてみたら、自分の人生において”何となく”が舵取りをすることってあまりないのかな、と思えてきた。

 

行動に明確な理由が伴う人って、男性脳が発達しているんだっけ?

 

むずかしいことは、まぁ、いっか。

 

”あなたじゃなきゃダメな理由”があるんだ。

 

それが重なった時、

 

パンも家族も恋人も、お仕事も唯一無二になれるのかな。