偏りがあるなりに
「真ん中というのはね、端っこを経験した人にしか分からないことなんですよ」
なるほど。
もう随分前のことになるけど、尊敬するお茶の先生が教えてくれた言葉。
はじめて聞いたとき、極端な自分も肯定してもらえたような気がした。
つまり、はじめから真ん中が分からない不器用な人間でも、どっぷり浸かっていくうちにちょうどいい頃合いが分かってくるから、とわたしは受け取ることにした。
昔から、
「ちょうどいい塩梅で」
「バランスよく」
「適当に...」
むむむ...
幸か不幸かオールオアナッシングの世界に生まれてしまったわたしは、中くらいを求められることに苦手意識を持ってしまう...。
100点を取る努力は1回できても、75点を取り続ける努力ができる人はすごい。
もう認めているけど、食生活にも偏りがあるタイプの人間だ。
しっかり食べたり、全く食べなかったり。
しかし、食い意地だけは誰にも負けないので、一旦スイッチが入ったら「まだ入るか?」と自分のお腹を四次元ポケットかと疑ってしまうくらい、腹十二分目にいただいてしまうこともある。
反対に「ちょっと何か口にしたら?」と心配されるくらい飲まず食わずで過ごしてしまう日もごく稀にある。(ダイエット業界からは総スカンをくらいそうだ)
「だいたいあなたの食べ方は極端なんよ、、」と母から注意されて育ってきた。
そんな食べることが生きがいのわたしではあるが、
ふと、食べない時って何してる?と考えてみた。
寝食を忘れるほど何かに夢中になったり没頭したり、
うつくしいものに触れている時、
誰かの書いた文章に感化されている時、
そこから、エネルギーをもらってお腹いっぱいになってる...!!!!ということに遅ればせながら気づいた。
新しいダイエット法かもしれない。(嘘だ)
ちゃんと食べることももちろん大事。
でも、エネルギーをもらえるのは、ご飯からだけじゃないんだ...!
重ね重ね、食い意地だけは誰にも負けないわたしにとっては世紀の大発見だった。
まぁ、バランスよくすることに越したことはないですけどね。
バランスを追い求めてなし崩しになるくらいなら、
いろんなタイプの人間がいるので、まぁ許してくださいな。笑 くらいの気持ちで生きた方がその人らしさがのびのび輝いていていいのでは、と思えたこの頃。
朝食をまともに摂らなくなって、早4年。
そろそろ、お腹が盛大にオーケストラを奏ではじめたのでお昼にします。