旅と時々、アファメーション

旅と時々、アファメーション

チキンだけど、冒険好き。

日々是好日

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ひとつのものに打ち込むことの大切さを体現してくれた

 

ふとしたことがきっかけでインスタグラム(@lay0211aynm)でわたしのことをフォローしてくれているある女性について知ることになった。

 

一体いつから、どんなきっかけで、フォローしてくれているのか全く分からない。

 

その女性のプロフィールには

 

”全身癌ステージ4 2019年3月~余命1年 あとどれだけ生きるか分からないので好きなことします”

 

と書いてあった。

 

遡ること1年前の今頃、彼女は余命宣告を受けたことになる。

 

率直に言って、言葉を失った。

 

 

写真を見る限り、とても若くハツラツとした印象に映るお嬢さん。

 

だからこそ、余計に混乱した。

 

彼女のページは自ら命を削ってでも創作活動をするほど、パンとお菓子が好きな姿、

食材にこだわって作っている様子が

彼女の文章と時折写る彼女の笑顔を通して伝わってくる

 

食べることや作ることが心から好きなんだろうな。

 

更新日付を見る限り、

余命宣告を受けてからも定期的に更新されているページからは、

選び抜かれた色とりどりの写真が並び、

その世界観はエネルギーが満ち溢れており、

とても余命宣告を受けている女性のものとは思えないほど

魅力的な写真で埋めつくされていた。

 

若くて未来があるお嬢さん。

 

どうして...

 

彼女自身がもっとも自分に向けて何度も考えたであろう疑問を思わずにはいられなかった...。

 

失ってからでは遅い健康という二文字を喉から手が出るほど取り戻したいに違いない。

 

健康で不自由なく生活を送ることができる多くの人は、

 

彼女からすれば大変なアドバンテージをもらっていることになる。

 

わたしもその一人だ。

 

いつ訪れるとも知れぬ死に対する数々の不安や病魔と一人で闘って、

どんな思いで日々生活をしているのかと思うと胸が締めつけられた。

 

加えて、

 

どんな思いで他者の投稿を見ているのかと思うとやるせない気持ちになった。

 

彼女の時間は有限なのだ。

 

生きているだけですごいことなんだ。

 

何者にもなれなくても生きている、ただそれだけで価値があるように思えてならない。

 

自分は今日という日を一所懸命、自己ベストを尽くすように生きたか、

 

そう問わずにはいられなかった

 

と同時に止まっている場合ではないと思った。

 

だからこそ、

 

好きなものを好きだといえること

 

それに打ち込んでいる自分が好きであるということ

 

目の前で喜んでくれる人がいること

 

それはつまり、人を幸せにする力があること

 

意外と言葉にすると普通のように聞こえてしまえることこそ

 

大切にしていかないといけないと思った。

 

自分は、もっともっと頑張れるし、出来ることがある。

 

立ち止まっている場合ではない。

 

一瞬でも無駄にしてはいけない。

 

そう気づかせてくれた出来事だった。

 

そして、それとは別に

 

たとえ、何も出来なかったとしても自分が出来ることで彼女の力になりたい、と思った。

 

ヒーローじみて聞こえてしまうかもしれないけれど、人は自分が救われた方法でしか人を救えない、という一節をどこかで読んだことを思い出した。

 

今日も健康で無事に生きられたことに感謝。

 


続く... 

 

*日々是好日(にちにちこれこうじつ)・・・

その日、その日が最上であり、最高であり、かけがえのない一日であること。今日を素直に受けとめ、日々の喜怒哀楽に対する良悪のものさしで判断するのではなく、そんなこだわりやとらわれを捨て去り、その日一日をただありのままに生きること。過ぎてしまったことにいつまでもこだわったり、まだ来ぬ未来に不安を抱いたりすることなく、目前の現実を、ただ今、この瞬間を精一杯生きるとその一瞬一瞬の積み重ねが一日となれば、それは今までにない、素晴らしい一日になる。